米国株界隈やFIRE志望のキッズ達が愛してやまないS&P500
彼らの主張は概ね下記の通り
「買っておけば年率6％で成長するのでFIREできる」
「バフェットだって奥さんに買うように言っている」
「米国は今後も世界経済の中心である」
確かに2009年から米国市場はまさに昇竜拳相場だったからそう思うのも無理はない
今日は本当にそんなにうまくいくのかを、過去のデータから簡単に検証してみたい
検証の前提
・過去に起こったことから未来も予測できるとする
・トータルリターンで考える
・正規分布に従うとする
・S&P500の長期データ（1871年～現在）を使用
https://www.multpl.com/s-p-500-pe-ratio
検証方法
①過去150年分のデータを用意
②ある年の値とその年から10年、20年、30年経過後の値を取得
③取得した値から年率リターンを算出（RRI関数使用）
④算出した年率リターンの平均と標準偏差を求める
⑤正規分布に従うとして解釈を行う
検証結果
・30年間持ち続けた場合、年率リターンの平均と標準偏差は（5%,3%）
・20年間だと（4%,3.5%）、10年間だと（4.7%,5%） となった
言えること
「少なくとも20年間持ち続ければプラスの年率リターンとなる確率が68%ある」
「20年以上保有してマイナスの年率リターンになる確率は32%以下」
「保有期間が長くなるほど年率リターンがマイナスになる確率は低下する」
「20年以上保有する場合の年率リターンの期待値は4%以上」
S&P500はFIREに向いているか？
FIRE後の生活費を300万円/年として、そのお金をS&P500の配当でまかなうとする
配当利回りを2%、S&P500の年率リターンが5%と仮定すると今すぐ3470万円をS&P500に投資すれば良いということになる
さすがにこれは普通の人にはできないので、「毎年いくらずつ追加投資すればいいか？」で検証してみたところ、毎年215万円ずつ追加投資し続ければいいという結果になった。
まあこれも厳しいだろう。サイドFIREとかで目標値を下げるか、30年後に配当利回りの高い商品に切り替えるでもしないと達成はなかなか難しい。
不動産の場合は？
入居者が入り続けるワンルームマンションを購入できれば、初期費用の100~200万円で30年後にフリーローンの物件が手に入る。
手取の家賃収入は大体年間50万円ほどなので6室あればいい。
つまり初期費用600~1200万円ほどの費用があればそれが可能となるわけだがこれも結構厳しい・・
S&P500だけに頼るよりかは不動産も織り交ぜた資産運用の方が収入源の分散が効いている点で将来へのいい備えと言えるかもしれない
まとめ
20年以上の長期保有前提ならS&P500に将来性はあるが、FIREには向いてない
FIREしたけりゃ不動産も検討してみてはいかが？
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